DESIGNER

George Carwardine – ジョージ・カワーダイン -

1887-1948

GeorgeCarwardine ANGLEPOISE®

自動車会社のエンジニアとして活躍した後、サスペンションシステム開発を専門とする会社を設立。様々なタイプの自動車サスペンションの開発を行いながらも、他の分野にも応用できるメカニズムを研究する中で、彼はタスクランプという分野に惹かれていく。

ワークショップにこもり、新しいランプの開発実験に没頭するカワーダインは、1932年の7月、ついに特許を取得する。それはスプリングの特性を生かした全く新しいランプの仕組みで、人間の腕のように自在に曲げることができ、さらに思い通りのポジションをキープ出来るという画期的なものだった。

アームの動きに安定感をもたせるために重い鋳物のベースを用い、シェードは眩しさを抑えつつも特定のポイントの照射を可能にするフォルムを採用。

このフォーカス照射によりその当時のランプと比べ少ないワット数のランプでありながら同じ明るさを確保していた。

当初、このランプは、彼のサスペンションシステムの工場で働く職人達の手元の部品を照らすためのアイデアだったが、すぐにオフィスや家庭で使うことにも適していることに気づく。

最終的なデザインを作り上げると彼の工場にスプリングを供給していたスプリングメーカーHerbert Terry & Sons にライセンス契約を持ちかけた。

その当時のHerbert Terry & Sonsは2代目のチャールズ・テリーが運営していたが、自社の高い技術とノウハウを用いた新商品開発と事業拡大に感心があったチャールズは、すぐにカワーダインと契約を決めた。

ランプの製造販売を始めるにあたり彼等はランプをEquipoise(均衡) という名前で登録申請したが、それはすでに使われていたため最終的にANGLEPOISE という造語を名付けることにした。

1934年、Herbert Terry & Sons よりANGLEPOISEの最初のモデルである

4本スプリングの「1208」と「1209」の生産が始まるとすぐに商業的成功を収める。

工場をはじめ、病院、オフィスへとあらゆる場所でセールスを伸ばすと、さらに1935年、一般消費者向けとしてよりシンプルでスタイリッシュな3本スプリング・3本アームの「1227」を発表した。

1948年 61歳でカワーダインはその生涯を閉じるが、

彼のデザインは現代もなお継承され多くの製品の技術的基礎となっている。

ANGLEPOISE Original 1227

Kenneth Grange – ケネスグランジ –

Kenneth ANGLEPOISE®

1929年ロンドン生まれ。
1944年から1947年までの3年間、芸術と工芸のウィレスデン校にてデザインの基礎を学ぶ。
兵役の一環としてテクニカルイラストレーションの訓練を受けた後、ロンドンの Arcon Chartered Architects、 Bronek Katz & Vaughan George Bower やJack Howe &. Partners などの建築デザイン事務所でアシスタントとして経験を積むことになる。

1958年、ロンドンに自身の事務所Kenneth Grange Design Ltd. を設立。
その14年後の1972年には、アラン・フレッチャー、コリン・フォーブス、マービン・カーランスキーと共にPentagramを設立した。
世界的デザイン事務所へと成長するPentagramは多分野に渡るデザイン集団であり、
現在では20ものパートナー企業や支社から成り立っている。

彼のデザインはドイツ的機能主義と英国らしいほどよい感性を兼ね備え、
剛性感と同時に彫刻のように明瞭なフォルムをもつ。

代表作であるケンウッドのフードミキサー “シェフ” シリーズ(1960年)、
コダックの”ポケットインスタマチックカメラ”(1975年)、
1979年にはパーカーの万年筆 “パーカー25″ シリーズ(1979年)、
ウィルキンソン・ソードのカミソリのシリーズ、
名門オーディオメーカーB&WではDM6(1976年)、
シグネチャーダイアモンド(2005年)をデザイン。
また英国国鉄の高速列車Inter City125の外装デザイン(1971年-1973年)や、
ロンドンのAdshelのバス停(1990年)、
ロンドンタクシーのモデルチェンジ(2000年)を手がけるなど
彼のプロダクトは常に人々の日常性と深い関わりを持つものが多い。

また英国国鉄の高速列車Inter City125の外装デザイン(1971年-1973年)や、
ロンドンのAdshelのバス停(1990年)、

ロンドンタクシーのモデルチェンジ(2000年)を手がけるなど

彼のプロダクトは常に人々の日常性と深い関わりを持つものが多い。

デザイン協議会賞をはじめ1963年のエディンバラ公賞など、数多くのアワードを受賞し、

1969年にはRoyal Designers for Industry(RDI)のメンバーに選ばれる。
その10年後には英国デザインカウンシルのアドバイザーとなり、名実ともに英国プロダクトデザインの第一人者となった。
日本との関わり合いも深く、1970年以降、丸善のミシン、INAXの浴室、資生堂の化粧品パッケージなど、日本企業からの依頼も数多く手がけ、
彼の作品は日本のプロダクトデザインにも大きな影響を与えた。

彼がデザインプロセスのなかで最も重視したのはマニファクチャリングである。
それはプロダクトデザインは単なる美的な改良手段ではなく、常に技術革新へのアプローチであるということを示している。
「真率で誠実」というブリティッシュデザインの伝統的な特質を繊細かつ洗練されたデザインで今も守り続けている。

ANGLEPOISE Type 1228
ANGLEPOISE Type 75